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きまぐれムービーシアター

  心に残るあの迷作を!
    世界の怪作・奇作 大集合!

「お楽しみはここまでだ!」

第127回
妖怪百物語


…というわけで、今回の作品は!

「妖怪モノ」のこの一本!

妖怪百物語だっ!

ストーリー


とっぷりと日が暮れた山の中、ひとり路を急ぐ旅人がふと耳をこらすと「ザザッ…ザザッ…」と草木がふれあい「なにか」が這いよって来る気配。 ハッと顔をあげたその先は闇に光る目が一つと小山のような毛むくじゃらの巨体。 吸い込まれるようにふところに抱かれた旅人はギリギリと万力のような腕にしめつけられ、いつしかスウッ…と気が遠くなり、気がつくと翌朝ひとり山道で倒れていたのでございます…。

ってな感じで妖怪「土ころび」に遭遇した体験談を語りフッとロウソクを吹き消す男。 まさに「百物語」の中のひとつとして語られる冒頭屈指の名シーン!

一方悪徳商人・但馬屋も寺社奉行・堀田豊前守を主賓に招き、百物語の宴を設けるも、あくまで密談の場として利用せんとする腹づもり。

 そのため最後の百話目・殺生禁断の池で釣り上げたコイを「おいてけ…おいてけ…」という声を無視して待ちかえった浪人が「洗っても洗っても、コイを料理した血がとれませぬ…。」という女房の伸びた首に絞め殺される「おいてけ堀」の話が終わっても「憑き物落としの代わりに」と、来賓客に金子を振舞う傲慢ぶり。 だがその帰り道、お堀端を通る客の耳に「おいてけ…おいてけ…」の声とともに宙を舞う人魂。 悲鳴をあげつつ逃げた客の落とした小判は池の中。

実は但馬屋、悪どい手口で手に入れた貧乏長屋を取り壊し、遊郭にしてひともうけと企んでいたところ、長屋の地には縁不明な社あり。(この時代いかに小さな社といえど寺社奉行の許しがなくば瓦一枚動かせず)「憑き物落とし」が効いたのか、寺社奉行の許可を得て社はとり壊されることになりますが−。

その日を境に但馬屋におこる数々の怪奇現象。 実は件の社には古より数多の妖怪・物の怪の類が住みついおり、住処を失った妖怪達は(あたかも長屋の住人の恨みを晴らすがごとく)悪人たちに「たたり」成す!

但馬屋をとり殺した妖怪たち、次は寺社奉行の屋敷へと。 不気味な笑い声に家来が開け放った障子の向こう−空一面をおおう巨大な生首、妖怪「大首」の哄笑する姿。 そして床から天井からワラワラ湧き出す妖怪たち。 刀をふりまわし逃げ惑い、追い詰められ自滅していく豊前守…。

ギギ…と開けはなたれた門より、凱歌をあげひきあげる妖怪達。 油すまし、一つ目小僧、ひょうすべ、青坊主、とんずら、うまおに、火吹き婆、おんもらき、おとろし、ぬっぺっぼう、狂骨、ぬらりひょん…

いつ果てるともしれぬ百鬼夜行の群が朝日の中に消えていくのであった(完)


…という作品なんですが!

後の妖怪本(!)に実写(写真)紹介された着ぐるみ・メイク・操演によるおびただしい数の妖怪たちに(当時の)子供たちは胸躍らせたわけなんですが、実のところ「妖怪百物語」は人間劇がメインであって(レビューでは意図的に割愛)妖怪はどちらかという客演(しかもカメオ出演)でちと物足りなさを感じざるを得ないんですよねー

しかし本作品の次に作られた「妖怪大戦争」は前作を補って余りある、前代未聞の妖怪大活劇にしあがってます!


…というわけで、きまぐれムービーシアター第127回

「妖怪百物語」をお送りしました!

「お楽しみはここまでだ!」