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きまぐれムービーシアター

  心に残るあの迷作を!
    世界の怪作・奇作 大集合!

「お楽しみはここまでだ!」

第181回
地獄の謝肉祭


…というわけで、今回の作品は!

「人を喰った映画」のこの一本!

地獄の謝肉祭(CANNIBAL APOCALYPSE)だっ!

ストーリー


時は ベトナム戦争 真っ只中 ベトコンの部落を急襲 火炎放射器で家も人をも焼き払う米軍部隊が目にしたモノ それは 地面に掘られた落とし穴に捕らわれの我が同朋…がむさぼり らう(今焼け出された) の体? 救助にと差し伸べたまま凍りつく手にまでも 血に飢えたその牙が−

…という悪夢から目覚める 帰還兵 ノーマン 久しく忘れていた記憶が今またなぜ?
時同じく (ベトナムで人を喰らって以来 精神に異常をきたしたまま収容された施設から) 初の外出許可を得て電話をかけてきた 元部下チャーリー
その声を耳にした刹那フラッシュバックする「あの光景」 奥底から湧き上がる衝動を押さえきれずに 遊びに来ていた 隣家の娘 の柔肉に激しすぎる 愛咬 を−?

一方 街をぶらつきチンピラと一悶着のチャーリーが フラリと立ち寄った戦争映画のロードショー
スクリーンに浮かぶ光景に あの日の記憶が甦り となりのカップルの女の首すじ喰いちぎり とび出たところを 追ってくるのは先のチンピラ

ショッピングセンターに逃げ込んで バイクでなお追うチンピラと警備員を(売り場のライフルで)射殺して 警察に包囲されるも(事件をテレビで知り)かけつけたノーマンの説得に投獄したチャーリーは 元の病棟に逆送致 だがその頃、チャーリーに を負わされた者たちの間につぎつぎと 異変 が?

逮捕時に指を噛まれた警官が 突如同僚の婦警を襲いその場で射殺 その婦警もまた 病院へので搬送中に牙をむいての突然悶死

この降って湧いたような 「伝染性人喰い病」 の劇中の 考証 たるや−
「でも人肉食の慣習は感染するものなの?」
「例をあげて説明しよう 狂犬病の犬は攻撃的で 噛まれると うつるだろ?」
「それは そうね…でも人肉食というのは 社会現象でしょう?」

「突然変異とか何かで ビールスができたのかも」

…って、「オイオイオイオイちょっと待てぇ!」と思わず言いたくなるよな アバウト

てなわけで 食人鬼と化したノーマンは (そも最初にベトコンの捕虜となった)かっての部下チャーリーとトミー (トミーに噛まれた)看護婦ヘレンと合流し  人喰い4人の逃避行 「食人鬼どうしは互いを襲わない 」…ってのも結構不条理な設定ですが)

地下の 下水道 に逃げ込む彼等を  「市民への感染前に抹殺すべし!」 火炎放射器 重火器 で追い詰める武装隊
ここでさりげなく「炎を浴びるホンモノのネズミ」のカットが(ほんの一瞬)挿入されるのが「ムダに動物を虐待」していてポイント高し(なんの?)

そんなこんなで チャーリー腹をブチ抜かれ トミーは焼かれ火ダルマに(ヘレンはとっくに蜂の巣に)
(ここでまた 「腹の穴を通しての銃撃戦」 という無意味にスバラしい名シーンが!)

結局 ノーマンも(巡り巡って食人鬼に噛まれた)愛する妻と 手を取り合い握った銃で命を絶って
この忌まわしい一連の事件にも ようやく終止符が打たれたかに見えたの、だが?

深夜にパトカーが群集う ノーマン家の騒ぎを冷たく見降ろす隣家の姉弟
ガラス越しのサイレンに 赤・青と染まる姿のその向こう

冷蔵庫のわずかな隙からのぞく モノは−
(完)


…という作品なんですが!

本国アメリカでは「俗悪映画のスタンダード」の本作品 冷静によく考えてみるならば そも 「人喰いの発端がベトナム戦争である必然性」 が皆無なあたりが実にナイス(笑)

そういや 劇中ショッピングセンターの篭城シーンでも 警官どおしの会話の中で
「犯人は 左翼テロか 異常者か それともモスレム狂信者か?」
「ベトナム帰りの精神異常」「…最悪だな」 ってくだりがあるんですが 「ベトナム帰りの食人鬼」 という設定にアメリカ人にしか分からぬ身も蓋も無さってのがあるんでしょうねー(たぶん)

ここはひとつ邦画でも 「大地震で瓦礫の下に埋もれたまま 人肉を喰らって生き延びるも トラウマになって… (以下自粛)」


…というわけで、きまぐれムービーシアター第181回

「地獄の謝肉祭」をお送りしました!

「お楽しみはここまでだ!」