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きまぐれムービーシアター

  心に残るあの迷作を!
    世界の怪作・奇作 大集合!

「お楽しみはここまでだ!」

第232回
サンゲリア


…というわけで、今回の作品は!

「生ける屍たち」のこの一本!

サンゲリア(ZOMBI 2)だっ!

ストーリー


"帝王" フルチの代表作にして( 「生ける屍」 の描写において、ある意味ひとつの頂点を極めた) ゾンビ映画の金字塔! (製作年が'77=既に『古典』の領域に?)満を持しての登場だっ!

湾内を迷走する正体不明の一艘のヨット−乗組んだ巡視員がそこで見たのは 荒れ果てた船内に蠢く奇怪な ・千切れた 手首 、そしてドアを蹴破り現れた 全身腐乱の大男!  ベチバチブチと肉の糸引き 喉喰い破られての絶鳴に 甲板で調査をしていたもうひとりがふりむき見たモノ、それはユラユラとゆらめく陽をうけシルエットとなり浮かび上がった異形の肉塊−

…という事件で幕を開ける本作品。 腐乱死体に襲われ 思わず掴んだその腕が「ズルリ」と皮ごと剥け落ちる等の(全編貫く) 腐り描写 が当時の観客にどれほどの衝撃を与えたことか!(今となっては隔世の感がありますが、ロードショー公開時 "血が吹き出る"などの 『残酷場面』で 画面に 青いフィルター が)

てなわけで全身に雨アラレと弾丸を浴びた『大男』はそのままドボンと湾内に。 そして 検死解剖 へと送られた巡視員のシーツに覆われた足が微かに 「ピクリ」 と?

事件の謎を追う記者ウェストはヨットのオーナーの娘アンと共に(オーナーが最後に消息を絶った)南海の秘島"マトゥール"を目指し 偶然知り合ったアメリカ人カップル(スーザン&ブライアン)のクルージングに便乗することに−

不吉な島マトゥール。 地元の人間が忌み嫌う 呪われた島 − 海中で戯れるスーザンに襲いかかる 人喰いザメと海中ゾンビ(=これぞ前半のクライマックスにしてホラー映画史に残る屈指の名場面!) イヤもぅその身を僅かに覆う薄布を柔肉に食い込ませボンベの ベルト を「カチン」と留める、なんとも言えないイヤラシさ(爆) そしてゾンビとサメが互いにその身をむさぼり喰らう空前絶後の 海中バトル は「この手のファン」のツボつきまくり!

そんなこんなでようやく島にたどり着いた(と、言うかサメの攻撃でシャフトを損傷、流れ着いたというべきか)一行は島の医師メナードより『数ヶ月前から 屍者が蘇るという 奇病 (?)が蔓延、アンの父もその犠牲になった』ことを知らされる(死体が生き返るその理由について 一部ブードゥー"を匂わせる描写があるも、劇中ついに明らかにされずじまい)

そして『急患』の報せに診療所へ駆けつけるメナードの伝言を夫人に伝えるべく屋敷を訪れ見たものは、まだ暖かい屍肉を前の ゾンビの饗宴 !(この前に予告編やテレビ特番でさんざん流れた かの有名な 『眼球への木片ブッ刺し』 しつこいまでの長尺描写が眼球フェチ(いるのか?)には堪らないかと(笑)

さてその後の展開はお約束= 死者と生者の攻防戦  埋葬された古の墓地からも次々と甦る死者であふれる道中を(途中スーザンを失いながら)やっとの思いで診療所に辿りつくも すでに周りは 十重二十重 (首うなだれてユラユラと 僅かに進む死者たちに徐々に追い詰められてくこの恐怖!)

(しかし高温多湿のジャングルで 400年前 の死体(かってのスペイン征服者)に活動可能なほどの筋肉組織が残っているのも驚きですが、カチ割った頭蓋から "フレッシュジュース" がほとばしるのもいかがなモノかと)

ライフルと火炎瓶で応戦するも 急ピッチで 再生産 のゾンビの群れに逆転劣勢の生者たち。 火が燃えうつり焼け落ちる診療所から辛くも脱出(ゾンビ化したスーザンにブライアンが瀕死の重症を負わされるも)ヨットのシャフトをだまし、だまし なんとか帰路につくものの−

「死んだわ…」
「遺体をアメリカまで運び原因の究明を−証拠がなければ われわれが異常者扱いされる」
ラジオを聞いて気分を変えよう、とチューニング(スピーカーから聞こえる声が)

"…ここNYで最初のゾンビが見つかって以来 事態は深刻です
都市から都市へ どこもかしかもゾンビが蔓延し 国家危機と表明されました
国家もこの緊急事態に 打つべく手段もなく ゾンビが溢れます"

(カタカタ…カタカタと死体を安置した部屋から聞こえるノブの音)

"ここにも侵入した模様です!  …ヤツラが侵入してくる!"
(そして悲鳴−完)


…という作品なんですが!

四半世紀を経た今でさえ なお色あせる事のないまさに永遠不滅の大傑作! 個人的には「ベトナム戦争」「大量消費社会」などと言った陳腐なキーワードで(したり顔で)語られる事の多いロメロゾンビなどよりも、純然たる 「モンスター映画」 としてはるかに"いい味わい"をかもしだしているでは、と

しかし最初に「編集長」にタレコんで来たのは一体どこの誰なんだ?−てのが全く気にならない(笑)あたり実にうまいゴマカシが全編に(アンは父からの「手紙」を受け取っているはずなのに、何故「ヨット」が漂着する必要があるのか、とか)

そしてなによりフルチの作品なのにしっかり ストーリーに脈絡 が!(爆)


…というわけで、きまぐれムービーシアター第232回

「サンゲリア」をお送りしました!

「お楽しみはここまでだ!」