Sponsored Link
きまぐれムービーシアター

  心に残るあの迷作を!
    世界の怪作・奇作 大集合!

「お楽しみはここまでだ!」

第251回
ティックス


…というわけで、今回の作品は!

「害虫駆除」のこの一本!

ティックス(TICKS)だっ!

ストーリー


「やだよ父さん…」
「お前のためだ、このキャンプできっと良くなる!」

不登校児や自閉症−さまざまな心の悩みを抱えた子供たちを森の中、自然と触れ合い癒すための "自然キャンプ" に半強制的に連れてこられた見るからひ弱な眼鏡ッ子=本編主人公のタイラー少年 (…と、言いつつこのタイラー ひ弱な描写はほとんど皆無−むしろ "タフガイ" なんですが)

さて一行は森の中 都会育ちの少年少女に『生の自然』はちとキビシイ… が、ここでもタイラーひるむ事無く 喰いつく蟲を 「焼き殺すのが一番なのさ」 とライターシュボンと 火葬 刑=この 『蟲は火に弱い』 という構図が後の伏線!…なのはいいとして、火をつけられた瞬間(着火剤よろしく) 「ボン!」 と燃えあがるのはいかがなものかと(なにも特段『燃えやすい』−ってことはないのでは?…と、実はコレも重要な伏線(?))

そんなこんなのキャンプ場、ロッカールームにヌラヌラ光る奇怪な 粘塊 (針金ハンガーつついてみれば、プチュンとつぶれて中からドロリといや〜んなモノが) と、気がつけば(ついてないんですが)森の中のそこかしこ、あちらの草むらこちらの木にも、いたるところにピクピク脈打つ不気味な粘塊 そのうちのひとつが女の子の背にベッタリ附着、それをグイと木の枝で…取・レ・ナ・イーッ?!

背にガッチリ食い込む鉤爪 枝にガブリと鋭い牙が?(ムリヤリ剥がせばそのまま何処かへ−)

さらに黒人少年ダレル(通称パニック)の愛犬が瀕死の重傷→やがて死亡。 連れて行かれた獣医が検死 腹部に出来た妙なシコリに採血しようとした注射器が「グイ」と『向こう』に吸いこまれ−力まかせに引きずり出したその先に−

不気味に蠢く巨大な蟲が?!

そのあまりに奇怪な姿に一同思わず息を呑むその瞬間、注射器が刺さったままピョンと飛び出しサササと疾る!(物陰に潜むダニを追う一同、途中タイラーが顔面に食らいつかれる一幕も)結局"ぷちゅり"と踏み潰されて−

「正真正銘の"森林ダニ"よ、でも大きすぎる… 突然変異 ? 何かを浴びたのかも−」
(ここでグイと裂かれた腹をぬぐった指先をクンと嗅いで鼻しかめ)「 ステロイド かも… 麻薬栽培 に使われる 一種の成長促進剤 ね。 それが幼虫にかかり突然変異を起こさせた−」(って、匂いを嗅いでそこまで分かる?=まるで"吐瀉物評論家"!/『俗物図鑑』)

さらに「幻覚作用」を起こさせる『神経毒』も増大していることが判明。 もぅこの"博士"による 力技の解説 が怪獣映画の王道的でなんとも良きかな(笑)

(てなわけで再び舞台はキャンプのロッジ)>
池で保安官の死体を釣り上げたり、ふらり迷い込んだ マリファナ工場 で壁一面ビッシリ覆う卵塊を発見したあげく 全身コブだらけの男に抱きつかれ、ぶちゅっと弾け 飛び出たダニに寄生されたり きゃぁきゃあ言ってるそのうちに、森の中で麻薬密売人と遭遇したパニックが乱闘の末ライフルで一撃、その流れ弾がステロイドのタンクに命中引火、 あたり一面 火の海 に!(またこのタンクが不自然に"ポツン"と置いてあったりするわけですが)

そうこうするうち呉越同舟 ロッジに逃げ込む密売人、その両頬にはがっちりダニが瘤取り爺さん さらに遅れて駆け込む血まみれパニック、その脚に食い込む(真っ赤に血を吸いパンパンに)膨れたダニにライター はじけてボン!!(手当ての甲斐なく哀れパニック ガックシ絶命)

やがて広がる森林火災 炎に追われるかのごとく
大地を覆い押し寄せる 津波のようなダニの群!

(そして始まる)
ダニ VS ヒト の攻防戦!

ここで大活躍の万能兵器が(一見どこにでもある)この ホウキ  縦横無尽、床這うダニをササッと暖炉に放り込み(たちまち ポポンと破裂 して) さらに火をつけ一掃きすれば シュポポポポンと弾け飛び − イヤことここに至るまでに再三再四 『火が弱点』 という構図が刷り込まれているゆえ「不自然さ」を感じる余地はまるでなし!(笑)

(と、その時床の上 死んだはずのパニックがガクンガクンと踊りだし?)
逆向けに 海老ぞる脚から蟲の肢、そして手が裂け 頭が割れて
バリバリと ヒトの殻から脱皮する 人間大の 巨大ダニ

二階からロープを伝い(キャンプ場に乗りつけた)バンで脱出を図るキャンプの一行(ここでまたタイラーが八面六臂の大活躍) だが階下よりドアをぶち抜き背後に迫る巨大ダニ?!(しかし既にスーパーヒーローと化したタイラーの前に敵でなし!)

(メラメラと 燃えるホウキを突き刺され)
何故だか知らぬが大爆破!!

燃える火の玉飛び散り引火 連鎖爆破のステロイド、木っ端微塵のマリファナ工場。 轟々と夜空を焦がす紅蓮の炎を後にして、勝利の凱歌の少年少女 ハンドル握るは これまた無敵の我らがタイラー!(…免許は?)

−さてそれから幾日か−
街外れのスクラップ置場に ズラリと並ぶ鉄の山(その中にはあの脱出行のワゴン車の姿も) と、そこからポタリ ヌラヌラと光る粘塊が−(完)


…という作品なんですが!

『シックハウス症候群』ならいざ知らず、「目に見える(大きさの)ダニ」というのは日本の住宅事情では ほとんど見る機会がない(=意識することもない)かと思うんですが、「サマーキャンプのイヤな想い出」としてアチラではポピュラーな生活害虫なんでしょか?

(それにしてもラストで唐突に出現する巨大ダニや全身(体内)に寄生する小(?)ダニの 描写が どことなく 怪奇漫画チック 楳図かずおの『紅ぐも』 を連想させるのはわたしだけ?)


…というわけで、きまぐれムービーシアター第251回

「ティックス」をお送りしました!

「お楽しみはここまでだ!」