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きまぐれムービーシアター

  心に残るあの迷作を!
    世界の怪作・奇作 大集合!

「お楽しみはここまでだ!」

第264回
武林志(前編)


…というわけで、今回の作品は!
「当時の読者」なら覚えようとしても忘れられない

「知る人ぞ知る」この一本!

武林志(前編)(PRIDE'S DEADLY FURY)だっ!

ストーリー


西暦1900年
中国への侵略を図る 列強の帝国主義に抗して 北辰事変が起き、
八ヶ国の連合軍が天津と北京を占領して 中国は滅亡の危機にさらされたが

それから16年 国滅びて家敗れた 当時の苦痛をそのままに
ただひたすら 苦難の道を歩み続ける 一家があった−


「いやぁっ!」裂帛の気合と共に剣と槍、徒手の演舞を見せる妙齢の美女、少女、幼い幼女− ここは天津 門前の広場 武芸を見世物に渡り歩く貧しい一家 妻と妹、そして我が子を優しく見つめる朴訥な男、東方旭(トンファン・シー)だが−。

「誰にことわって武芸を見せてる?!」

僅かな見料の入った皿を叩き落とす若い男、この地一帯に拳勢を誇る『神州武術館』の師範代・リュー。 なお絡んでくるのを軽くいなし、その場を去ろうとする東方に 「人の弟子を殴り飛ばし、そのまま出て行く気か?」と武術館・館長の何大海(フォー・ダハイ)!

"わたしたちの技は単なる見世物"−の抗弁も聞かず手合わせを挑む何に一見互角、イヤそれ以上?!の動きを見せるも− 「…」一瞬、力比べの態勢から(誰知られることなく)ス、と力を抜きそのまま投げられる東方旭(その姿に「ハ!」と眼を見張る薬売りの老人) 「…到底、及ぶところではありません」荷物を片付け、広場を立ち去る東方旭、だが天秤棒を肩に担いだその瞬間−「!」ピシィ、と亀裂が走り地に沈む石畳 その震脚に気づいた、者は−。

その後、警察署長を通じ(ロシア人の商社と結託、悪どく稼ぐ)商人チャオ護衛の依頼を受けるも「うちの者を悪徳業者の護衛になぞ出せん!」と安宿に泊まる東方を斡旋(=押しつけ)の何。 高額の報酬を餌に、警察の威光を笠に護衛を迫られ、自らの腕を折ることで大儀を守った姿に(弟子からの報を受け)「!」と感じ入る何大海

日々の糧を得るため、煙草売りで日銭を稼ぐ東方旭(宿の主人の計らいで、妻と娘は洗濯屋)その隣に店を広げるいつかの老人。「あれだけの技をお持ちなのに…あなたは勝ちを譲られた。」老人の眼力に眼をみはる東方

「ところで…神掌李(チンジャン・リー)という名を、ご存知か?」
武術を志す者なら知らぬ者のない八卦掌の達人−噂では八ヶ国連合軍と戦い壮絶に散った、と。

「イヤ死んではおらん−ワシが李、じゃよ!」
"伝説の英雄"との邂逅に驚愕の東方旭(さらに聞けば、李は亡き師の義兄弟)その勧めで李の屋敷に居を移すことになった一家に 別れを惜しむ宿の主人が「あなたと家族にお渡しするよう(名を告げず)50元の金を預かりました」と。(一度は辞退したものの、主人の「かと言ってわたしがいただくわけにも…好意は好意として受けとられては?」の言葉に)妻に手渡し「ナニがあっても、決して使わないように−」

「もう16年…国が破れ、家が滅んだ屈辱は片時も忘れた事はありません」
ささやかな祝宴の席で語られる忍耐と苦渋の流浪の歴史。 何度武芸を捨て、野を耕そうと思ったか−涙ぐむ東方の妻に かっての戦友・義兄弟、東方の師であり妻の父(つまり師匠の娘と結婚したわけ)の遺した刀を指し示し 「先祖伝来の武芸を捨てるようでは 国の恨み、家の仇は奉じられない」と諭す李。

そしてその翌日から、新たなの元、修練の日々が−

太極図の円周を 最初は地面、伏せた煉瓦、次ぎには立てて 瓦を担ぎ石を抱き− 「どこからウソ(=誇張)になってくるのか」今イチ判別し難いですが まさにこれぞ噂に聞いた歩法の練習!(最終的には身の丈ほどの杭の上) で、聞いたところによれば主役の東方の中の人、本来長拳の人であって むしろ奥さんの人がホンモノ、だそうですが ビッシリ植えた杭の上に水皿を置きこれをこぼさぬ転身の練習(=敵の攻撃を巧みにかわしながら、反撃の機会を待つ)模範演舞を見たかったところ。

(さらに立木、鉄沙に向ってひたすらを鍛える東方旭 その練り上げた功は−)
ビシィッ! と一撃の元に棒杭をへし折る功夫に 破顔一笑の神掌李 (片付けねばならない用があり)「しばらく家を離れるが、技の理を知り、修行を積んでいきなさい−」

−その頃、街頭をねり歩く号外の声−
"ロシアから無敗のレスラーが?!"

「46ヶ国、300回の試合に無敗。エジプトでは3人も殺した」無敗のタドロフ 奇しくも(悪徳商人チャオと結んで暴利を貪る)天津ロシア租界理事長・トライエフの甥。 興行試合にさきがけ、笛太鼓も大仰に街頭を練り歩く宣伝のパレード。それに掲げる(中国人を小馬鹿にした)看板を破り捨てる何大海「わたしが試合で叩きのめしてやる!」

「強いヤツは大歓迎、弱いヤツに勝ってもつまらん!」と豪語するタドロフを「中国拳法の流派はさまざま…怪しげなモノもあるが 奥が−深い」と、たしなめる理事長。 個人の勝ち負けではなく−ロシア帝国の威光がかかっている、と。

決戦当日 会場前で(入場料を稼ぐため)煙草を売る東方旭に声をかける何大海「−しかしあの50元は?」 え?(あなたが−)と問う東方旭に イヤ何でもない、と招待券を手渡し「もしわたしが負けたら、仇を討ってくださいよ!」と豪快に笑う何館長

「…それではルールを説明します」
超満員の会場で怒号と歓声渦巻く中 今、決戦の火蓋は切って落とされた−!!

(以下、武林志(後編)に続く!)


…というわけで、きまぐれムービーシアター第264回

「武林志(前編)」をお送りしました!

「お楽しみはここまでだ!」