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きまぐれムービーシアター

  心に残るあの迷作を!
    世界の怪作・奇作 大集合!

「お楽しみはここまでだ!」

第268回
テンタクルズ


…というわけで、今回の作品は!

「お正月には蛸揚げてッ!」のこの一本

テンタクルズ(TENTACLES)だっ!

ストーリー


冒頭、乳母車に赤子を乗せた母親が ほんの一瞬目を離したスキに煙のように消えうせて?− と、これが巷間伝わる「手前をトラックが横切った途端に、画面奥の乳母車が消え去る」金のかからぬ(笑)名シーン!

その後港から消えた船員の死体が カップルの眼前にザバと浮上のショック場面と "つかみ"は順調なんですが、この死体メイクが数多ある犠牲者の唯一の具体映像だから要注意!!

(検死の結果、犠牲者の体からは肉・内臓は言うに及ばず 関節を繋ぐ軟骨から骨の髄まで一切合財吸い取られていることが判明)

現場近くの海底トンネル工事で使う、超強力な掘削ポンプに吸いこまれたのでは?!−との噂もチラホラ。 事件の謎を追うベテラン記者ターナーが独自の聞きこみを続けるうちに、行きついたのが『巨大生物』 調査に訪れた高名な海洋学者ウィルのふたりのスタッフが潜水タンクで潜ってみれば、無残に破壊の海底設備−と、思った瞬間 ブワと広がる黒い雲

かろうじて逃げ戻ったひとりより緊急通報 急いでタンクを引き上げようとジャッキ全開=ビクとも動かず? と、窓を覗く悪魔の瞳?! バシューッ!と引き千切られたエアチューブが海面上に白い軌跡を−

「正体は−おそらく大ダコ」 ウィルの言葉に
タコの吸盤はクマの爪に匹敵するとも聞いたことが−」と応えるターナー。 …って、むぅ〜骸骨化した犠牲者は中味をこの吸盤に吸い取られたとでも?! さらに博士が潜って見れば、海底には魚の死体が累々と−

…『口を下に生えている』のはアヤシすぎ!(爆)

(ま、結局この会社の作業機の、『基準を超えた周波数の使用』が海底生物に影響与えて狂暴化−てな話になるんですが)

そうこうするうち新たな犠牲者−
ウィルの妻の妹夫妻がクルージングの最中 大ダコに襲われ(「犬神家の一族」みたくニョッキリ突き出た二本の足がツ、ツーと滑っていくのがいとおかし♪) 帰りが遅いを探しにでかけたウィルの妻も哀れ触手の餌食へと−

(ウィルの妻とその妹の)
美女と触手』のこのシーン

本来ならば最大の見所のひとつ(笑)となるべきところ いかんせん画面が粗くて(暗くて)よくわかんないんですが(汗) どう見てもツクリモノの触手を自らグルグル巻いてるようにしか(「エド・ウッド」でよく似たシーンを観たような) ちなみにタイトルロールにもなっているこの触手(="TENTACLES")船にグバッとからみつくのを逆光(シルエット)で捕らえたシーンのみなぜかムチャクチャ出来がいい!(おそらくフィルムの逆回転−とかの単純なトリックなんでしょうけど)

(そんなこんなで本編最大のジェノサイド=ヨットレースのシーンへと)

もぅこのヨット襲撃シーンに流れるテーマ曲がシビレるほどにかっちょイィ〜ッ!!
(劇場からの帰り道、喜びいさんで買ったレコード 目当ての曲が入ってなィッ〜!(泣)

最大のクライマックスともいうべきこのシーン (同種の)他の映画に類をみないほどになんともシュール 「ジョーズ」以来の伝統の(てか完全なパクリ)『一人称カメラ視点』がヨットに迫り パタパタと倒れる白帆の群れが命の散るさまシンクロ表現!…はいいんですが カットバックの破顔一笑の観客たちが(『アトラクションの道化の演技を見ている裏で知られぬ悲劇が進行してる』−てな演出なんでしょうけど)なんともかんとも(生理的に)チグハグで、さらになんといっても(サメの背鰭が水切るごとく)

波切るタコの巨大な頭部!!
(タコがワニみたいに眼だけ出して泳いでくるのは絶対・変!!)

(が、それでもなお)
ブワァッと、投網を投げるよに触手を広げるシルエット。 そのカットの素晴らしさに総て許せてしまえますゥ〜!!

妻を失った怒りと悲しみ−
復讐を誓うウィルは飼育している二頭のシャチと仇を探して外洋へ−だが突然の衝撃が船を襲い、繋留していたシャチのケージが無残に破壊 間一髪逃れたシャチたちを呼び戻そうとはしたものの−再び『自由』を奪うにしのびなく−助手とふたりで海へとダイブ。 だが突如の地響き・崩れ落ちた巨岩の下敷き その上にフワリ、と覆い被さる悪魔の触手! が、そこに 逃げたと思われた二頭のシャチが?!

「♪あー あああ あァー♪」
突如流れる勇壮な男性コーラス!

画面では二頭のシャチ大ダコが海底で激しい死闘を繰り広げ!…てるのかも知れませんが(劇場の大スクリーンで観てもなお)暗くてなんだかわかりません!(爆)−そうこうするうち巨岩の下から脱出成功−触手をバラバラに食いちぎられた肉塊が水底深く徐々に消え−(と、いささか釈然としないまま死闘も終焉)

さらに幾日−
シャチの姿を求め帆をあやつるウィルと助手の前に 陽光にキラキラ輝く海を割ってふたつの背鰭が−(完)



…という作品なんですが!

『その昔(本作のロードショー公開当時)地方の場末の映画館がナニを思ったか「水爆と深海の怪物」という白黒の旧作映画を小屋にかけたところ、なぜか大勢の客がつめかけて…』てな話を聞いたことありますが、『コレもちろん「テンタクルズ」と間違えてのこと−』 というオチがついますが 絶対『ソッチ』がお得です(爆)

だいたい出てくるタコのほとんどが『実物の接写』てのは志があまりに低すぎ!(=まぁその半面ラストのシャチとの決闘が「シャチの模型でホンモノのタコを突ついてる」ようにしか見えない「新たな楽しみの再発見」があったりしますが)


…というわけで、きまぐれムービーシアター第268回

「テンタクルズ」をお送りしました!

「お楽しみはここまでだ!」